摂津国八十八所巡礼

お寺について

　不動寺は、平安時代に弘法大師によって開かれました。寺伝によると、大師が諸国巡業中兎我野の地（現在大阪市兎我野町）で七色の光を放つ石を見つけ、これを五輪宝塔に仕上げ、不動明王の梵字を刻み本尊とし、不動堂を建て、おまつりをしたのが始まりと伝えられています。
　それ以来、嵯峨天皇、後鳥羽天皇の勅願所となり、豊臣、徳川の庇護を受けながら「兎我野の不動様」として、広く庶民の信仰を集めてきました。数度の戦乱にも遭遇し、特に第2次世界大戦の戦火では堂宇が全て焼失しました。
　その後、昭和25年には本堂を再建しましたが、寺周辺が近代都市の急速な発展により、昭和41年に現在の所在地に移転いたしました。